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●船大工 ふなだいく

アジア 日本 AD 

 家大工に対して和船の造船技術者を言うもの。中世では番匠と呼ばれ,大型船の需要の増した室町時代には職業的地位も確立して設計法にあたる木割術が成立した。16世紀末の朝鮮侵攻で全国的規模の大量造船が行われたが,これを契機に技術も向上し逸克流・瀬戸流・唐津流・境流・和泉流ほかの船大工の流派の成長や成立を見た。この技術は江戸時代に引き継がれ,発達した軍船技術は幕府の水軍力抑制策によって進歩をとどめたが,それでも諸大名の水軍は上記流派に属する一流船大工を専属させていた。他方,商品流通の海運依存は幕藩体制の確立によって急激に増大し,全国的な海運網の展開によって18世紀初期には使用商船も優秀な弁才船形式に統一され,それを建造する技術は全国的に普及して船大工の主流を占めるようになった。これに対して河川水運の川船や漁船は総じて小型で技術的にも地域性が強いため,弁才船の船大工のような普遍性をもつには至らなかった。

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