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●フトバ

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 イスラーム教における定形化した説教。『コーラン』はフトバについては述べていないが,金曜日正午の集団礼拝の前・断食明けの祭り犠牲祭そのほかの特殊礼拝の場合には礼拝の後に行われる。説教師は弓か剣かまたは棒を杖にしてミンバル(説教台)に立ってフトバを行う。一回のフトバは前後二部より成り,その間にいったんミンバルを降りて私的な礼拝と祈願(ドアー)が入る。フトバの内容は『コーラン』とハデースの引用文を交えた訓戒のほかに預言者ムハンマドと彼の教友たちおよびカリフまたはスルタンなどの時の支配者(現在では国家元首やイスラーム社会のリーダー)たちに神の祝福を祈願すべしとする不文律がある。仮にこれらの支配者の名前を変えたり落とした場合は直ちにこの集団の支配者に対する反乱となる。またフトバのなかでカレントなニュースを伝えたり解説したりすることもあったので,フトバは世論形成に少なからず影響を及ぼした。フトバは原則としてアラビア語でなければならないが,改革後のトルコではトルコ語によるフトバに変わった。