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●仏足石 ぶっそくせき

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 日本では奈良時代とそれ以後若干の遺例のある仏教信仰の一形態。釈迦入滅のさい印したという足型を石に刻したものであり,インドでは原始仏教時代に釈迦の標識として礼拝された。奈良市の薬師寺にあるものが貴重である。高さ75.7cm,幅約109cm,の自然石上面に仏足跡を線刻し釈迦牟尼仏跡図と題する仏足石の由来を記す。唐の王玄策がインドの鹿野薗に使して写し帰った仏足跡を,渡唐した黄書氏が転写し平城京に伝えた。それを文室真人智努が亡夫人のため書写し,753年(天平勝宝5)に上石させたという内容である。楷書体に仏像・比丘像・草花・雲形文の線刻を付す。智努はじめ三者はいずれも事蹟明らかな実在の人物であり,インド・中国・日本を結ぶ文化の伝来関係を如実に示す好素材であろう。これとほぼ同年代の仏足跡歌碑も国語・国文学史上貴重である。仏足石信仰はその後も民間信仰の路線において残存し,札所信仰関係の寺で新に造顕される試みもなされている。