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●フダイビヤの和議 フダイビヤのわぎ

AD628 

 628年3月,イスラームの預言者ムハンマドと,当時異教徒であったメッカ市民との間に結ばれた和議。622年に生まれ故郷メッカを棄ててメディナに移住したムハンマドは,その後メッカ市民軍と三度激しく戦った。最初のバドルの戦いはメッカの大敗,二度目のウフドの戦いはメッカ軍が押したが決定的勝利ではなく,三度目,遊牧民を組織して1万の大軍となったハンダクの戦いではメッカ軍は何もできずに引き返している。ここでメッカ市民の大部分は対ムハンマド戦に意気消沈した。一方ムハンマドは,夢に促されて巡礼を思いたち3,000名の衆とともにメッカ郊外のフダイビア(聖地メッカの境界)に到着した。メッカ市民は,彼らを巡礼者として迎えることもできずまた戦う気もなく,結局,ムハンマドと10年間の和議を結んだ。これがフダイビアの和議である。異教徒と和議を結ぶことに反対する信徒も多かったが,ムハンマドはその声を抑えて和議を結んだ。この和議の締結直後から,メッカ市民の間にイスラームヘの改宗者が相次ぎ,翌々年和議が破れてムハンマドがメッカを武力征服した際には,これに抵抗したメッカ市民はごく少数であった。