50音順    検 索

●札差 ふださし

アジア 日本 AD 

 江戸時代,蔵米取の旗本・御家人の代理となって俸禄米を幕府の浅草蔵から受取り,その委託販売を営んだ者を言う。のち旗本・御家人の金融機関の役割も担う。札とは蔵米受取手形のことで,これに受取人の名を書き,割竹に挟んで蔵役所の藁苞(わらづと)にさしたところからこの名称が生まれたという。事業のおこりは慶安ごろで,1724年(享保9)町奉行大岡忠相が,木綿・塩・酒など22品目を扱う各種商人に組合をつくるよう命じると,同年浅草蔵前の札差たちも仲間を結成し発展(総人員109人)。手数料は100俵につき三分だったが,蔵米を担保とする金融で巨利を博し明和・安永ごろ隆盛を極めた。札差は業務の関係から多く浅草の蔵前に店を構えその店を蔵宿といった。またその豪奢な風俗・生活様式は蔵前風と呼ばれた。しかし寛政・天保期の棄捐令や天保期の株仲間の解散(1841)などで打撃を受けしだいに衰微していった。

01