●藤原信実 ふじわらののぶざね
アジア 日本 AD1176 平安時代
1176?〜1266?(安元2?〜文永3?)鎌倉時代の宮廷画家・歌人。肖像画家として有名な藤原隆信の子で,歌人藤原定家の異父兄。初名を隆実と言い,廷臣としては中務権輔を経て左京権大夫となる。晩年に入道して寂西という。肖像画,すなわち似絵の名手として高い評価を受け,その作画活動が当時の記録にしばしば見える。彼の作品として現在伝えられるものは多いがしかし確実なものは少ない。1221年(承久3)後鳥羽院が隠岐へ配流になる直前に描かせた『後鳥羽上皇御影』(水無瀬神社蔵)はその遺品と認められているが,古来,伝信実筆として有名な『三十六歌仙絵巻』『随身庭騎図巻』『承久本北野天神縁起絵巻』などはなお疑いが存する。信実の子孫も肖像画に秀で似絵の伝統を継承した。また,信実は歌人としても定家・藤原家隆らと並んで新三十六歌仙の一人に数えられて勅撰集や歌合に多くの作品を残し,『藤原信実朝臣歌集』がある。