●藤原隆信 ふじわらのたかのぶ
アジア 日本 AD1142 平安時代
1142〜1205(康治1〜元久2)鎌倉時代初期の肖像画家。藤原為隆の子で藤原定家の異父兄に当たる。越中守・上野守などを歴任し,絵を春日光長に学び,1173年(承安3)光長の御幸図を描いたとき特異人物の顔だけを隆信が写したという。似絵(にせえ)の名手。似絵は大和絵を背景とした肖像画で平安時代から高僧・中国の聖賢を描いていたが,鎌倉初期に写実性を強くしその対象も武家や公家の像を描くことが多くなる。その傑作には,神護寺所蔵の『源頼朝像』『平重盛像』および『藤原光能像』等の武将肖像画がある。これは平安時代の作品を越えるものとも言われる。彼は歌人としても優れた作品を残す。これも一族に俊成や定家がいたことにもよる。隆信の画系は信実以下に受け継がれている。
のち法然に従って1201年(建仁1)出家する。法名を戒心という。彼は官では右馬権守・右京太夫を経て正四位下まで昇進している。それゆえ似絵の大家として後世に伝えられる。