●富国強兵 ふこくきょうへい
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明治時代の国家目標とされたスローガンで,国内の経済発展を強くはかり軍事力を強化しようとする主張または政策。幕末の幕政・藩政改革において重商主義的政策のスローガンとしてすでに用いられていたが,とくに明治政府が徴兵令・地租改正・殖産興業の強力な推進過程でとりあげた。18世紀末以降,欧米列強の進出に対する危機意識が海防論・富国強兵論を生み出したが,これらは尊王攘夷論と結びついて統一国家への志向を強める結果となり,維新以後は国家による政策として体系化された。そして富国と強兵は大きな二本柱として,国力の上でも法制・文化の上でも欧米諸国に追いつくことが目標とされた。資本主義的な制度と近代技術をとり入れて諸産業を保護育成する殖産興業政策が富国であり,徴兵令と近代的軍事制度による陸海軍の建設強化が強兵の内容である。しかしながら,これは同時に大陸に対する侵略政策の出発点ともなった。