●フクバラハップ
アジア フィリピン共和国 AD
タガログ語(フィリピン)の抗日人民軍(フクボン=バヤン=ラバン=サ=ハポン)の略称。第二次世界大戦中フィリピン共産党の指導で結成された抗日組織。農民運動を母体として,1942年ルソン島の山村でルイス=タルクをリーダーとして誕生した。パンパンガ・タルラク・ヌエバシーハ各州の農民を主な構成員としていたが,5管区から成る軍隊組織や軍事学校を有し,日本軍の追放や地主階級の打倒を目的としてゲリラ戦を展開した。日本軍は爆撃などによる大規模な攻撃を再三行ったが,その勢力を一掃することはできなかった。戦後は一時解散されたが,小作料値下げなどの土地改革をめざす農民運動が政府による弾圧を受けたため再建され,武力抗争を継続した。1948年キリノ大統領によって和平交渉が試みられたが,武器引き渡しの条件などで意見が一致せず決裂。1950年にはフィリピン人民解放軍(フクボン=マポクパラヤン=バヤン)と改称し,勢力は正規軍3万人・後備隊25万人に達していた。しかし1951年以降,マグサイサイの指揮による政府軍の攻撃を受け弱体化し,1954年,指導者のタルクも政府に降伏した。〔参考文献〕池端雪浦・生田滋『東南アジア現代史 II−−フィリピン・マレーシア・シンガポール』1977,山川出版社