●風信帖 ふうしんちょう
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空海の書信の一つ。日本書道史に残る逸品。京都・教王護国寺(東寺)所蔵。第一巻は空海から最澄にあてた書論3通。第1通の冒頭に〈風信雲書……〉とあるので古来から「風信帖」の名で俗称される。第2通目の書き出しの部分に〈忽抜枉書……〉第3通目は〈忽恵書札……〉とあるので,それぞれ「忽抜帖」,「忽恵帖」ともいわわている。空海の傑作中の傑作であった。この一巻はもとは3通といわれる。全体的には王羲之を示唆したもので顔真卿らの書風も反映しているといわれる作品である。その筆跡は潤達自在で,唐の書の模倣を抜き出て堂々たる風格をそなえた作品ともいってよい。年代的には811・812年前後ころのものと考えられている。行草体の文字である。