●ファース
大洋州 ニュージーランド AD1901
1901〜 ニュージーランド生まれの社会人類学者。ロンドン経済学院でマリノフスキーの指導を受ける。1968年まで同学院の教授をつとめた。おもな調査地はポリネシアのティコピア島などである。ファースの研究は社会組織から神話・儀礼まで広範囲に及ぶが,とくに親族研究と経済研究で大きな業績をあげた。前者では,ニュージーランドのマオリ族の分析を通して,単系とは異なる双系的出自集団の存在を早くから指摘していた。後者では,さまざまな社会関係が経済価値に根本的にかかわっていることを述べ,経済行為を社会体系全体の枠組のなかで分析すべきであることを強調した。主著には,『価値と組織化』(早稲田大学出版部)がある。