●ファシスト党 ファシストとう
ヨーロッパ イタリア共和国 AD
ムッソリーニが20年以上(1922〜43)続くイタリアの全体主義国家体制を築いた際に,一応踏み台とした政党。ファッショ(fascio)は共和制ローマの法官の権威の標章である束桿を意味する。第一次世界大戦への参戦論者と帝国の保守主義批判者の不満を代表する革命的行動のファッショが起源。のちに自由・民主的議会制と政党政治に反対する革命的精神に裏打ちされた“戦闘ファッショ”が1919年に生まれる。政党というよりも運動に重点を置き,政治的要求や改革をかかげるよりも,いくぶんいいかげんなプラグマティズムに依拠して,社会主義政党や労働組合に暴力を行使した。しかし,1921年選挙で35議席を獲得し,戦闘ファッショ第3回大会で新党を結成。党名を“国民ファシスタ党”とした。書記長にビアンキが就任。翌年ローマ進軍を成功させて,それを背景に国王に組閣令を出させ,ここにムッソリーニ内閣が成立した。さらに翌年には選挙法を改正して長期政権の基礎を築いた。政党組織は漸時,国家機関の統制下に置かれ,その自立性を失っていた。
![]()