50音順    検 索

●布 ふ

アジア 中華人民共和国 AD 

 中国,春秋戦国時代の銅銭。鍬型の農具「フ※注1※」を模してつくられ,音の通じる「布(ふ)」に転化して「布銭」と呼ばれるようになった。初期には柄をすげる中空の筒をもっていた(空首布)が,のちに筒が平面に変化した(平首布)。平首布は形状から方肩方足(肩や足にあたる部分が四角),円肩方足,円肩円足などに分類される。多くは鋳造地名を簡略に表した銘をもっており,そのほとんどは韓・魏・趙に属する都市名である。国単位の貨幣統一はなされず,形状や銘などは鋳造地によって異なっている。他方同一の形式の布銭が複数の国の都市にみられるから,かなり広い流通圏が形成されたことがわかる。東方の燕・斉を中心とする刀銭の流通圏と布銭の流通圏は趙・魏の一部で重なりあい,趙・魏の都市で鋳造された刀銭もある。周では古くは空首布が鋳造されていたが,戦国後期には円銭が登場し,始皇帝の貨幣統一によって布銭は姿を消した。のちの王莽時代に短期間布銭を鋳造したことがある。

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