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●平戸商館 ひらどしょうかん

ヨーロッパ 英国 AD 

 平戸の藩主松浦鎮信は外国貿易の誘致に熱心で,1600年(慶長5),豊後に漂着したオランダ人が,東南アジアにいる同国人と連絡をとるため,日本を立去る許可を得たと知ると,船を建造して,貸し与えた。1609年(慶長14),オランダ船は平戸に来航し,家康の来航許可朱印状を得て,正式に国交が開かれた。オランダ人は,平戸に土蔵付きの家を借入れ,商館とした。イギリス人も1613年(慶長18),平戸に商館を置いた。両商館共に,日本向商品の買入れが順調に進まぬため,初期には利益が少く,1623年(元和9),イギリス人は撤退した。オランダの台湾貿易が軌道にのり,朱印船の渡航禁止,ポルトガル人の生糸貿易の縮小と共に,平戸のオランダ商館は最盛期を迎え,防火倉庫など,商館の建物も著しく拡大,補強され,要塞のように見えた。1640年(寛永17),特使井上筑後守政重は,商館の建物の破風に西暦年号の入っているのを口実に取壊しを命じ,1641年(寛永18),商館は長崎に移転した。