●ヒポクラテス
ヨーロッパ ギリシャ共和国 AD
古代ギリシアにおける最も高名な医学者。コス島の人。医神アスクレピオスに仕える,アスクレピアダイに属する。ギリシア各地を旅行したであろうと推定されるが,その生涯について確かなことはわからない。プラトンはその著作において,ヒポクラテスをソクラテスとほぼ同世代の人として取り扱っている。『ヒポクラテス全書』という名で伝えられた,大部の集書がある。そのなかには,明らかに彼に帰することができないものも多く含まれている。多岐にわたる内容の,多くの人の手になったこの集書のなかには,早く前5世紀に成立したとされ,あるいは彼自身のものではないかといわれるものもあるが,結局断定はできないのが実情である。アレクサンドリアに集められた(?)医学関係の書物に,著者名がないままに彼の名が冠せられたものと思われる。この書が古代における科学的医学の出発点を示す貴重な史料であり,彼がそうした医学の始祖であったことだけは確かである。
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