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●人魂 ひとだま

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 死者の魂が肉体を離れ,発光しながら空中を浮遊するという信仰によってとらえられた怪火現象。青魂(あおだま)・飛魂(とびだま)・風魂(かぜだま)・飛物(とびもの)・鬼火・火玉・タマセの名称があり,人魂の語は早くも『万葉集』に現れる。一般には夜間,球状で尾を引き,その色の多くは青白く,あまり高くないところをふわふわと飛ぶとされるが,白昼にみたという話もある。物理的には流星・球雷・昆虫群や動物の体から出たリンの火などが考えられ,また人間の幻覚とも考えられるが,いずれにしろ人間の肉体を離れて魂が活動するという霊魂思想が根本にあり,魂呼びなども関係する。人魂には生者と死者の魂とがあり,前者の場合は凶兆とみなされ,死者の魂の場合も死後ずっとへたのちでも現れるときは,とくに執念が強いと解され,肉親のもとへ飛び帰ったとか,うらみのある人の所へ飛んでいって苦しめたと解されたりする。