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●人形 ひとがた

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 人体に宿る魂を移転する呪術に用いる人形をいう。祓いの呪法に用いられる場合が多い。人体についた病や罪・穢れなどの忌わしいものをこれに託して水に流し,除去しようとする呪術である。移転に際しこれで体を撫でるので撫で物ともいい,身の禍を贖うものという意味で贖(あが)物とも呼ぶ。ひとがたは古代朝廷の行事として,6月・12月の大祓・各種の臨事祭にも用いられたことが,『延喜式』などの記録にみえ,金銀人像・鉄人像・木人像などが用いられている。実際にひとがたが平城京をはじめ各地の古代中世の遺跡から大量に発見される。薄板に頭・手足を削り出し顔を墨書したもので,等身大のものもある。ひとがたを用いる呪法は古代に中国大陸から伝わった道教の影響にもとづくものと考えられている。今も全国的に大晦日と夏越しの大祓いの行事には,おもに切紙のひとがたが用いられ,なかには藁人形の例もあり,古風を伝えていて注目される。