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●備中 びっちゅう

アジア 日本 AD 

 岡山県西半部を占める古代以来の地名。吉備の中央部が古代律令の行政区として分国したもの。古代には,小田・浅口・都宇・窪屋・賀夜・下道・阿賀・哲多・後月の9郡がみえ,『和名抄』には,72郷が記されている。備中国府は,現在の総社市金井戸付近で,北国府・南国府の集落のある付近にあったとされる。国分僧・尼寺址とも,総社市上林にある。国府址・国分僧・尼寺址のある周辺,総社平野には,造山・作山の両巨大前方後円墳をはじめとして,多くの古墳が存在し,古代吉備地方の中心地であった。古来,砂鉄から鉄をとることが盛んで,鉄・鍬を中央政府へ貢納した記録も多く,熊手のように三つ又や四つ又になった鍬には今日でも備中鍬とこの地名が残る。備中紙も名産に数えられ,檀紙は陸奥国がもと主産地であったが,室町時代には,備中檀紙が有名だった。江戸時代には,小藩や幕府直領に細かく分かれて支配され,明治には岡山県に編入されて今日にいたった。

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