●菱川師宣 ひしかわもろのぶ
アジア 日本 AD1618 江戸時代
1618〜94(元和4〜元禄7)浮世絵画の祖流をなし,日本絵画史上満開の実りをもたらした江戸中期の浮世絵師。藤原姓,菱川氏。古兵衛と称し晩年,友竹の号もある。安房国より出,万治年間江戸ヘ。幼時京都で土佐派を修めたとの観察もあるが不詳。このころ江戸の繁盛ようやく定まり,学芸文運とみに盛んであった。師宣の活動は精力的で,肉筆画・屏風絵・絵巻・掛物・版刻の一枚絵・絵本の挿画にいたり名作を残す。優艶な筆線と細緻な描法に豊麗な設色意匠は不世出の才腕と評される。『見返り美人』に代表される一人立の美人画様式も師宣の古今独歩の構図感覚が生み出したもの。版画・文芸諸冊子にも新傾向を示し,『和国百女』はじめ100余種にのぼる絵本において,花鳥・風俗すべて絶妙な完成度にいたる。“菱川様(ルビ・・・)”として京都にも知られ“師宣風(ルビ・・・)”絵画は一世を風靡,多くの追随者を得た。絵画の大衆化に果たした史的意義は大きい。
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