●火消し壺 ひけしつぼ
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炭火や薪を燃やした後に残るおき(燃えさし)を消火するための壺。おきを壺のなかに入れてふたで密閉し,空気を遮断することで火の気を断つ。火を使うたびの便を考えて,通常,カマドの傍やイロリの偶に置かれている。おきを消すには“水消し”および“から消し”の2方法がある。その両者を併用する関西では,から消しに使うこの火消し壺のことを,とくに“から消し壺”と呼ぶ。水消しの習慣のない関東では,“火消し壺”または単に“消し壺”と呼んでいる。いったん消火したおきは“から消し”といい,再度用いる際の火付きがよいため,火起しに利用される。東北地方では,1年中こまめにこのから消しを貯え,火起し以外にも冬の暖房用として,火鉢・炬燵用の燃料としてもっぱら利用され,硬炭はよほどのことがない限り使わないという地方も多かった。壺はふた付きで灰色の瓦器か鋳物製のものが多く,瓦器のものは瓦職人がつくる。