●比較政治学 ひかくせいじがく
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ギリシア都市国家の構造にかんするアリストテレスの比較分析に始まる,伝統的な比較政治機構論や政治学は,個別国家の政治構造・政治制度などをそれぞれに研究し,その上で,それらを比較することによって,そこに共通性や特異性を認識しようとした。それに対して,近時,出現した比較政治学は,すべての政治社会に妥当する一般的分析枠組を適用することによって全人類的規模での政治認識をめざすものである。この学問がアメリカにおいて始まったことは,第二次世界大戦後,アメリカ人の関心が全世界を包摂するまでに拡大されたことに最大の原因があった。イーストンやアーモンドらの構造−機能分析学派などを中心として,民主政−独裁政,議会−大統領制,二大政党および多党制といった現行の構造的分類では,工業化以前の地域の著しく異なった政治体系の認識は不可能であると考え,これらの伝統的政治学の諸概念を放棄して,代わって,政治体系・政治構造・政治文化・政治的社会化等の共通の範疇セットによって体系的な比較を行い,さらに,機能論を採用する。彼らの研究の重点の置き方や用語はしばしば異なるが,彼らは世界中の政治体系の比較ができるように,入力・出力を測定し,また,体制の安定度,あるいは,目標を達成し市民社会の欲求を充足する能力の予測のための基礎としての,入力・出力変換の最低率を確定するなどの点では共通している。比較政治学は,初めは分科学として出発しつつも,政治学の総合化・現代化に寄与することによって,政治学に還流し,両者の区分は困難となった。