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●藩部 はんぶ

アジア 中華人民共和国 AD 

 中国の清代における蒙古・青海・新疆・チベットの総称。清は17〜18世紀にかけて,これらの地方を征服していき,外藩として中国本部とは異なった特別の行政組織下においた。すなわち,中央には理藩院があって,藩部の事務すなわち,行政監督・封爵・朝貢・裁判などを総括し,また要地には中央から派遣された将軍・都統・大臣が派遣駐在して行政監督にあたりながら軍事外交権を中央政府の手に収めた。一方蒙古,青海地方では世襲の扎薩克(ジャサク)による,新疆回部では世襲ではなく,駐剳諸大臣の奏請で選ばれる伯克(ベク)による,チベットでは達頼(ダライ)・班禅額爾徳尼(パンチェンエルデニ)の2大喇嘛(ラマ)による原住民の自治が許され,それぞれの地域によって従来の行政組織に応じた独自の形態がとられた。このうち扎薩克には王爵が与えられていた。また新疆は清末,1885年(光緒11)に内地と同じく省制が施行された。

〔参考文献〕東亜研究所編『清朝の辺疆統治政策』1944