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●半坡遺跡 はんぱいせき

アジア 中華人民共和国 AD 

 陝西省西安市半坡村にあり,新石器時代の仰韶(ヤンシャオ)文化早期を代表する半坡類型の標準遺跡。半坡類型の年代は,ほぼ紀元前4800年から前3600年にあたる。1950年代に発掘調査され,現在は遺跡全体が半坡博物館になっている。遺跡は渭(い)河支流の河東岸段丘にあり,高さは河床から9mで,河流から800mはなれ,広さ約5万平方m,居住区は約3万平方mである。集会所らしい100平方m余の大型建物を囲んで,円形・方形の半地下式・地面式の住居が円形に並び,居住区の周囲には,幅・深さとも5〜6mの濠が掘られている。住居近くに貯蔵穴があり,濠外の北側に共同墓地,東側に窯(よう)址がある。半坡は,臨潼(どう)県姜(きょう)寨とともに,仰韶文化の代表的村落遺跡である。石器には,磨製の重厚な斧・薄平有孔の斧・手斧,打製の鋤・刀のほか,磨盤(すりばん)・磨棒・杵・・網錘などがあり,骨角器には,やす・釣針・などがある。また粟と,からし菜または白菜の種子が出土し,犬・豚のほか多くの魚・獣・鳥の骨もあり,家畜の囲いらしいものもある。土器は手づくりで,夾砂か泥質の紅陶が多く,鉢・盆・小口細頸大腹の壺・尖底瓶・罐(かん)・かめなどがある。器表は,無文のほかは縄文・弦文が主で,彩陶は,盆の内外・鉢の腹部・壺の上部に黒彩で魚文・人面魚文や,魚文を図案化した対頂三角文などが描かれて美しく,ほかに鹿文・波折文などがある。また若干の鉢や盆の上に,種々の符号が刻まれている。なお半坡では,幼児はかめ棺で住居近くに葬られ,女児には随葬品が多い。半坡地域では当時,粟作農耕・野菜栽培・家畜飼育や漁撈・狩猟などを行い,土器・彩陶などを作る定住生活を営み,村落を形成していたことが知られる。

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