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●汎神論 はんしんろん

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 世界・自然・宇宙などのすべての存在が神であり,神はこれら一切と対立せず,同一であるとする神観。神と一切の存在とを,一元的に把握しようとする点に特色がみられる。神が必ずしも人格的にとらえられてはいない。むしろ歴史的な諸宗教を通じて,思弁的な神秘主義の傾向と結びついて現れることが少なくない。汎神論はしたがって,かなり幅広い意味をもっている。一方では,神がすべての存在と同一であり,神を強調して無世界・無宇宙の立場にたつ傾向があり,また他方では,すべての存在が神と同一であり,神が形容詞化されて汎宇宙論にいたる傾向がある。これら両極のあいだに歴史的諸宗教の諸例(ギリシア宗教・バラモン教・仏教など)がある。西洋近代思想のなかにも,人間の内面性・神秘性を強調しつつ,汎神論的な立場をとる,スピノザやシェリングの例をみることができる。