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●藩札 はんさつ

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 江戸時代諸藩で財政窮乏救済のため発行した紙幣。領国内の流通と幕府貨幣との兌換を原則とし,発行には幕府の許可をうける。その種類は,金札・銀札・銭札(銅銭札)・米札・糸札・傘札とがある。1661年(寛文1)越前福井藩が最初に発行して以来,明治4年まで244藩14代官所,9旗本領が発行し,その他旗本・御家人領で出されている。幕府は正貨流通を妨げるものとして発行を取締るが,商品経済の発展に伴って増加している。藩札の発行の組織は一般的にいって惣奉行をおき,出納事務を取扱う札会所をおき,また民間から札元が選ばれ,その末端に札所をつくった。発行許可限度額は石高などできまり,幕府の金融政策とぶつかる。とくに諸藩は兌換能力なしに発行したため藩札相場を変動させ,一揆の要因ともなった。とくに蔵元・豪商との結びつき,国産会所との関連もあって政治問題化し社会問題化している。明治政府は藩札を整理して,破綻に瀕している藩財政の再建を求めた。1869年(明治2)12戸藩札の増発を禁止し,明治以後発行分の通用禁止を布告。1871年7月14日,廃藩置県の断行とともに,藩札の時価回収を布告し,同年9月9日の調査では,その流通高3,855万円(7月14日相場)であり,藩札回収は1872年2月15日より回収され,1873年には90パーセント回収され,1879年6月完了し,政府負担高は2,493万円であった。小額藩札は新貨の価格を押印して流通を許可したがこれも1874年より交換を開始1879年すべて完了している。

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