●パン=アメリカ主義 パン=アメリカしゅぎ
北アメリカ アメリカ合衆国 AD
南北アメリカの諸国間の協調・安全・通商の拡大などを促進しようとした運動。ヨーロッパの汎運動が人種(民族)や宗教などにもとづく団結を追求したのと異なり,基本的に地域的基盤に立つ。まず19世紀初頭,独立を達成したラテン=アメリカ諸国が,1926年(パナマ会議)以降,相互の協調と団結,ヨーロッパ列強のみならずアメリカ合衆国からの安全を求めてたびたび会合を催した。1889年,合衆国の国務長官ブレーンの提唱でワシントンで,第1回アメリカ諸国会議が開かれ,以後合衆国の主導下に,たびたびの国際会議を通じてこの運動が展開された。それによって合衆国と中南米諸国との貿易,合衆国からの投資が促進されたが,合衆国が追求した経済的・政治的覇権に対する諸国の反発も強かった。第二次世界大戦中は枢軸国に対抗しての団結が合意され,大戦後も「進歩のための同盟」(1961)など,合衆国の指導下に中南米の経済成長と反共的団結が追求された。