50音順    検 索

●バルバロイ

AD 

 古代ギリシア人が非ギリシア人をさして呼んだことば。バルバロスの複数形で,原義は「わけのわからないことばをベラベラ話す人々」の意味で,ギリシア人自らの名称「ヘレネス」と対照的に使用され,元来は価値判断を含まない中立な用語だった。ところがペルシア戦争を経て,トラキア・アジアなどの異国人奴隷が多く使用されるようになった前5〜4世紀ごろになると,バルバロイはヘレネスに対して劣等で粗野な者,生まれながらの奴隷という考え方も出てきた。またギリシア文化に浴していない未開人という意味にも使われた。しかし,ヘレニズム時代に入るとコスモポリタニズム世界市民思想)に影響され,バルバロイとヘレネスの平等が説かれたために両語の対立は後退の傾向にあった。ローマ時代になると主としてゲルマン人がそう呼ばれるようになった。