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●バルザック

ヨーロッパ フランス共和国 AD1799 第一共和政

 1799〜1850 フランスの小説家。トゥールに生まれる。生活の糧のための通俗小説を書くかたわら,出版・印刷・活字鋳造などの事業を企てるがすべて失敗し,莫大な借金が残り後々までその返済に追われる。歴史小説『ふくろう党』(1829),エッセイ『結婚の生理学』(1829)で文名があがる。以後多いときには1日18時間,平均12時間も創作に没頭するのみならず,その合間には社交界にも出入りするという驚異的生活を続け,約20年間に長短九十余の小説を書く。1834年ごろ,それまで書いた小説もこれから書くものもすべて統合し全体を「人間喜劇」とする。人物がいくつもの作品にまたがって再登場するこの「人間喜劇」は,社会のあらゆる階層の人々が写実的に描かれ,19世紀前半のフランスの精密で壮大な風俗史となっている。そのなかには『あら皮』(1831)・『ゴリオ爺さん』(1834)・『谷間の百合』(1835)・『従妹ベット』(1846)などが含まれる。長年文通により恋心を寄せていたハンスカ夫人とようやく結婚にこぎつける(1850)が,その5カ月後に過労のため死去。