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●パラダイム

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科学史研究家クーンの用語。〈一般に認められた科学的業績で,一時期の間,専門家に対して研究法のモデルを与えるもの〉(クーン,中山茂訳『科学革命の構造』1962)。それは,実際の科学研究の模範例−法則・理論・応用・装置を含めた−であって,一連の研究の伝統をつくる。すなわち,科学者集団が暗黙のうちに承認している基本仮定から成る“専門母体”と,彼らが共有する範例との二成分をもつ。たとえば,物理学ではニュートン力学アインシュタイン理論など,心理学では連合理論認知理論など。パラダイムには功罪両面があり,功はそれに従う科学者(いわゆる“通常科学”の研究者)が総動員で適合する現象をすべて洗い出せることであり,罪の面はパラダイムに合わない事実を変則として片づけたり,別の見方に目を覆われることである。変則的事実が集積されてくるとパラダイム衝突(クラッシュ),次いで一人ないし少数者による革命がおこり,変則をも説明しうる包括的な新しいパラダイムの誕生となる。