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●ハーラ

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 中東の都市の一区画。マハッラとも呼ばれるが,これは単なる空間的ブロック以上の意味をもっている。面積・人数などは場合によっては異なるが,往時においては都市生活における重要な一単位であった。ハーラには,一概に断定し得ないが地縁・血縁・宗派・職業などで共通の利害関係をもつ者が居住し,半ば独立した小生活空間をつくりあげていた。この小地域は多くの場合,中央のそれとは別にモスク・スーク・公衆浴場をもち,祭礼・葬儀などの儀式を共同で行う傾向があった。時代によっては外敵からの自衛・日常の警備に至るまでハーラ単位で行われたこともある。またハーラの利益のために,公権力と戦うアイヤールという任侠の徒が現れた場合もある。近代化の波とともに各都市から徐々にハーラ意識が薄れつつあることは否めないが,中東世界では比較的濃厚にこの意識が残っており,しばしばこれに基づく相互扶助精神が生活のさまざまなレベルで発揮されている。