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●バーブ教 バーブきょう

アジア イラン・イスラム共和国 AD 

 19世紀半ば,イランにおこった異端的シーア派の一派。シーラーズの青年商人セイエド=アリー=ムハマンドが1843年,自らを“隠れイマーム”に通じる“門(バーブ)”であると宣言したことに端を発している。主流の十二イマーム派では,信者共同体の唯一の支配者イマームは“お隠れ(ガイバ)”の状態にあり,いつ“再臨ルジューウ)”するか誰も知り得ないと主張する。そして,ガイバの期間中,信徒共同体の実質的指導権は宗教学者(ウラマー)が掌握した。アリー=ムハマンドが自らを“門”と宣言したのはウラマーの特権への挑戦を意味し,バーブ教は厳しい弾圧を受けた。創始者は,早くから幽囚の身であったが,従者たちは各地で反ウラマー・反政府の武力闘争を展開した。バーブ自身は1850年,タブリーズで処刑。その後,運動は二分し多数派は平和主義的バハーイー教へと変貌を遂げた。