●パプア諸語 パプアしょご
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主としてニューギニアの大部分の地域に分布する諸言語。言語の数は700とも800とも言われている。パプアということばは,“(髪の)ちぢれた”という意味のマレー語に由来し,ニューギニア島の別称である。パプア諸語の分布の範囲は,ニューギニア以外にも以下の地域に及んでいる。北ハルマヘラ,東インドネシアのチモール島などの内陸部,ニューギニアの東にあるニューブリテン・ニューアイルランド・ブーゲンヴィル・ソロモン諸島などの島々の一部の地域。パプア諸語は,主語−目的語−述語の基本的語順をもつという共通の特徴があるが,その他の点では諸言語間の相違が著しく,地理的にはあまり離れていない言語同士でも通じないことがある。比較的簡単な文法をもつオーストロネシア語とは対照的に,パプア諸語の場合はどの言語も非常に複雑であるという点では共通性がある。しかし,現在までのところ,パプア諸語の言語間の関係については不明なことが多く,“パプア諸語”という名称は,地理的に近接している諸言語の総括的な呼称として用いられている。このため,言語学者のなかには,言語間の系統関係の存在を暗示するようなパプア諸語という用語よりも,“非オーストロネシア語”と呼んだ方が良いという人もいる。パプア諸語が話されている地域は,オーストロネシア語族の言語が話されている地域と接しているが,パプア諸語とオーストロネシア語族との親縁関係は認められず,またパプア諸語とオーストラリアの諸言語との関係もまだ明らかになっていない。