●花祭り はなまつり
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愛知県北設楽(きたしたら)郡を中心に,近郷23カ所の部落で行われていた一種の神楽(かぐら)。旧霜月を祭日として村ごとに順次行われていたが,現在では正月に変わり村数も十数村に減っている。花宿と称する当番宿を年ごとに決め,2間四方の土間を舞処(まいと)にする。中央に大釜をすえ湯をわかし,そこで祈祷・清め・祓い・湯囃し,仮面劇が演じられる。湯立(ゆたて)の系列にあるが,仮面の舞には鬼や道化や禰宜(ねぎ)が出て,古い能を引き継いでいる。花祭りは,奥山で没した花山院の霊を慰さめるために始まった花山祭の略語であるとも言われる。病気平癒の願かけも行われる。祭りは焚き火で暖をとりながら徹夜で行われ,舞処にも侵入して悪口を言い合ったりして興奮を高める。同じような祭りは長野県下伊那郡の冬祭りなど各地に見られる。一般に花祭りといえば,4月8日の釈迦(しゃか)の誕生を祝う灌仏会(かんぶつえ)をいう。釈迦の童像に甘茶や香湯を注ぎ盛大な行事を行う。