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●花田植 はなたうえ

アジア 日本 AD 

 大規模な田植を意味する大田植(おおたうえ)の一種。古来,田植には,田主(たあるじ)の指導のもと,田の神を祭り田植唄を歌い祝宴をするという,いわゆる大田植の儀礼が存在したが,そうした伝承は,地方によってかなりの分化を遂げていった。そのうち西日本とくに中国地方の山間部では,牛を飾って田を掻かせ,笛・太鼓・ササラなどの楽器を用いて囃しを入れ,それに合わせて多くの田植唄を歌いながら美しく着飾った早乙女が田植をする。こうした華やかな印象から,花田植とか囃田(はやしだ),いさみ田などと呼ばれている。こうした雰囲気は祭礼同様であり,代掻きの技巧を競ったり田植唄で声を競ったりするなかからしだいに芸能が生まれてきた。つまり田楽などはここから発生したものと考えられる。ただしこうした華やかな花田植などは本来の大田植ではなく,それが意識的に発達させられたものと思われる。