●ハッラージュ
アジア イラン・イスラム共和国 AD858
858〜922 イスラーム神秘主義者。イラン南部のバイダーに生まれ,バグダードで刑死した。ジュナイドなどのバグダード派の神秘主義者たちに学んだのち独自の神秘主義説を唱えた。ジュナイドに破門された後インド・トルキスタンへイスラーム教布教の旅に出た。この大旅行の後バグダードで大衆の前で自説を説教し始めた。しかし,彼の説は異端であるとして当時の法学者たちから告発された。彼は,宗教的行為は霊と肉体を聖化し,聖化された人のなかに聖霊が化肉しその人は神と等しくなると説いた。彼自ら,そのような神の落入を体験し,“私は神だ!”と叫んだと伝えられている。また“奇跡”を行ったとも言われている。神と被造物の本質的隔絶という考え方に立つイスラームの教義から見れば,彼の思想は異端説である。そのため彼は逮捕・投獄されついに処刑されたのである。