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●初田植 はつたうえ

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 田植えを始める時に行われる田の神迎えの儀礼。サオリ・サビラキ・サイケ・サンバイオロシ・ウエゾメ・ナエタテなどと言われ,水田の水口や畦に萱・柳・栗・ウツギなどの枝を立て,ここに餅や赤飯を供えたり,あるいは家の中の神棚や床の間・土間などに稲苗を三把と餅や赤飯を供えるという儀礼である。水田を祭場としている初田植の儀礼は水口祭りと同様な内容で行われる例が多く,田に立てる萱や木の枝,さらに神棚などにあげる稲苗は田の神の依り代と考えられる。儀礼の呼称にはサオリ・サビラキなどサという語をつけた例が多く,「サ」は稲作神である田の神を意味している。サオリはサ降りであり,一方では田植え終了後にはサノボリ・サナボリなどという田の神送りの儀礼が広く見られる。初田植とサナブリの儀礼からは,田植が単なる労働ではなく,田の神を迎えて行う一種の祭式としての性格をもつのがわかろう。初田植,つまり田植え開始日については,苗忌み・苗厄・苗産屋などと言い,苗代に種子を播いて33日目・42日目・または49日目を忌み嫌う風が全国的に見られる。