50音順    検 索

●バックル

ヨーロッパ 英国 AD1821 ハノーヴァー・ウィンザー朝

 1821〜62 イギリスの文明史家。ロンドンの富裕な船主の子。病弱のため学校教育を受けなかった。20歳前一流のチェスの名手に数えられ,18歳のとき遺産を相続,大陸旅行(1840〜44)。語学の天才で7カ国語を話し,19カ国語を読むことができた。彼は,万巻の書を読破して文明史の研究に志し(全14巻の構想),『イギリス文明史』第1巻を1857年に出版して名声を博した。1861年第2巻を刊行したが,近東旅行中熱病にかかりダマスクスで没。そのトルソーは,コムト社会学体系の歴史への拡大であり,各国民の特殊性を通じて人類文明の発展の法則を明らかにしようとして,集団事象や人知の発展に及ぼした自然的要因(気候・土地・衣食住・人口など)を統計学を利用しつつ実証しようとした。比較・帰納法にもとづく科学主義史観の試みであった。当時の思想界に大きな影響を与え,福沢諭吉田口卯吉らの史風もそうである。