●初午 はつうま
アジア 日本 AD
2月初めの午の日の行事。全国的に稲荷信仰と結びついたものが多い。稲荷は都市部では福運・子授け・火防の神として信仰されているが,農村部には主として農業の神として受容された。稲荷に元来農業神的性格があった上に,旧暦2月初午のころが農耕開始期にあたっていたために受容されやすかったのであろう。関東地方では稲荷講が盛んで,稲荷祠に幟を奉納し赤飯・油揚などを供えて祭り,飲食をともにしている。スミツカリという特別な食品を藁苞に入れて供えるところもある。稲荷信仰とは別に,関東や中部地方の養蚕地帯では養蚕祈願の日とし,蚕神を祭ったり繭玉団子を屋内外の神々に供えている。東北や東海地方には,馬(午)にちなんで蒼前社や馬頭観音に参るところがあった。近畿地方南部などにはさまざまな厄落しの呪法が行われている。初午の早い年は火早いという俗信は全国的であるが,四国地方西部などには火防の祭りをしたり,屋根や竈に水をかけるところがある。