●櫨 はぜ
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ウルシ科の落葉喬木で,暖地の山地に自生し,ハゼ,ハシ,ハジノキ,ハジウルシ,ヤマハゼと称され,黄櫨とも記される。この木は,高さ10mに達するが,栽培の櫨は接木によって繁殖させるため,枝・幹を切るので3m位の高さである。5,6月ごろに黄緑色の小花をつけ,灰黄色の扁円形の実をつける。この木が栽培の対象となった理由は,樹皮や葉などの煮汁が萠黄の染料となったことと,実が蝋の原料となることからである。ことに,江戸時代においては実を採取し,蝋燭の原料として重要視された。そして,代表的な商品になる樹木として九州から中部地方にかけて広く栽培された。ことに,西南諸藩においては,櫨からとれる蝋は重要な商品として,専売制の対象商品となった。熊本藩では,櫨方役所を置いたし,福岡藩でも蝋座を置き,生産に力を入れた。蝋は,大阪・江戸市場に出荷され,生活の向上のなかで需要も多く,大きな収益をあげ,西南諸藩の財政をうるおした。