50音順    検 索

●パスカル

ヨーロッパ フランス共和国 AD1623 フランス王国

 1623〜62 フランスの数学者・物理学者・思想家。クレルモンで生まれ,父の教育の影響もあって若くしてメルセンヌの科学アカデミーに加わる。16歳のとき書いた『円錐曲線試論』は射影幾何学における画期的業績である。1646年から真空や流体静力学の研究を行い「パスカルの原理」を発見した。数学についての発見は確率論,整数論,組合せ論などの分野にみられる。ジャンセンの神学の影響で宗教から離れていたが,1654年に再び信仰にむかい,妹ジャクリーヌの後を追ってポール=ロワイヤル修道院の客員として禁欲生活に入る。しかしイエズス会の攻撃に会い,異端の判決を受けた。彼は同会の神学と道徳を批判して『パンセ』において人間の自己矛盾を救うものとしての信仰と真の宗教を断片的に考察している。

〔参考文献〕野田又夫『パスカル』1948,岩波新書

前田陽一『パスカル』1968,中公新書