●バスク
ヨーロッパ フランス共和国 AD
イベリア半島北部,ビスケー湾に面し,スペインとフランス両国にまたがる地方。ピレネー山脈西部山麓地帯に位置し,スペイン側の部分をとくに民族学上バスコンガダスと呼ぶこともある。非インド=ヨーロッパ語系のバスク語を話すバスク人の居住地として,独特の風俗・習慣をもち,独自の言語圏・文化圏を形成している。バスク語を話す人口は,スペイン領で約60万,フランス領で約40万といわれる。バスク人はこの地における古くからの居住者で,中世にはイスラーム勢力の支配を受けず,アストゥリアス,ナバーラ,カスティリヤ王国に属してきた。19世紀まで実質的に自治を有し,スペイン内乱(1936〜39)には反フランコ派の一拠点となり,ゲルニカの爆撃をはじめ多くの弾圧を受けた。1959年,“自由バスク”運動をおこし,大幅な自治の獲得や独立を求めて反政府運動が現在もつづく。有名なベレー帽をはじめ,テニスに似た球戯のペロタ,バスク踊り,バスク太鼓など独特の風俗がある。