●橋占 はしうら
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辻占と同様に,橋の袂に立って往来する人のことばを聞き,それによって自分の願いごとや気にかかることの吉凶や成否を判断する占い。橋は此世と異界の境をなす場所であり,ここでは妖怪や幽霊が出現するなどさまざまな怪異がおこるほか,あの世(冥界)という見えざる世界が露頭し,未来の出来事を垣間見ることができるのである。細語橋(ささやきばし),面影橋(おもかげばし),思案橋(しあんばし)などはみな橋占にもとづくものとされている。京都一条堀川にかかる戻橋(もどりばし)は,浄蔵が父三清行をを蘇生させた橋で,あの世から霊魂を戻したために「戻橋」と命名されたという。この戻橋は古来橋占の名所でもあった。たとえば,『源平盛衰記』の〈中宮倒産事〉には,〈一条堀河戻橋にて橋より東の爪に車を立てさせ給ひて,橋占をぞ問ひ給ふ〉とあり,安徳天皇が生まれるさいに,二位殿が戻橋で橋占を行い,天皇の将来を12人の童部が走りながら唱えたことばで占った記事がみえている。