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●馬市 ばし

アジア 中華人民共和国 AD 

 明代,北方民族から馬を買い取るために遼東や大同・宣府地方に設置された交易場。靖難の変により官房が不足したため,成祖は1406年(永楽4)に遼東の開原と広寧に馬市を開設し,ウリャンハ,女直から馬を買い入れることにした。これが馬市の起源である。その後,明の官馬は増加し,北方民族から馬を輸入する必要は減ったが,交易を廃止あるいは制限すると,交易により織物・食品・日用雑貨などを得ていた北方民族が入寇するので,撫夷の手段として馬市は断続しながらも発展し,同時に買手として民間の参加が認められ,馬市場内に私市が発生するようになり,北方民族は,交易品として馬以外の家畜,土産の物貨をももってくるようになった。1571年(隆慶5),アルタン=ハーンと和議を結んで以後は,遼東以外にも宣府・大同などの長城地帯にモンゴル族を対象とする馬市が多数開設され,明末に及んだ。