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●羽子板 はごいた

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 昔はユキイタと呼び,羽根はユキノコといった。筆者がきいた佐渡の老人の話だと,ありあわせの板にちょっと形をつけて削ったくらいのもの,羽根は竹を割った軸におなご雉子(雌雉子)の尾の横羽をとりつけただけのものであった。なお,「雄雉子の羽では揃わん」と老人はいっていた。これらは自家製で,正月20日を羽子板ワラシというのは,このころになると羽子板を割ってしまってもいいという,使いきってしまう玩具であった。室町時代からは正月遊びの用具であったが,今日みるような立派な羽子板は,元禄時代以後のことで,このころになると歳末には日本橋と浅草に羽子板市が立つようになった。羽根つきの由来としては,羽根をとんぼにみたてて,蚊をよけるためのまじないと『世諺問答』(一条兼良)にあるが,早春から夏の蚊のためのまじないというのはおかしいと,『嬉遊笑覧』に喜多村信節は書いている。

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