50音順    検 索

●麦積山石窟 ばくせきざんせっくつ

アジア 中華人民共和国 AD 

 中国の甘粛省天水県東南45kmの秦嶺山脈西端に位置する石窟寺院。高さ142mの岩山全体の景観が,農村の麦わらを積みあげた形に類するので麦積山と呼ばれた。1953年,麦積山勘察団の調査によれば,石窟と摩崖仏の総数194,石彫も若干あるが,粗荒な岩質のため,石胎と木芯の塑像が大部分で,7,200体を数え,1,300平方mの壁画が残っている。東方崖と西方崖に大別され,前者には,千仏廊・七仏閣・牛児堂,後者には,万仏堂・天堂洞などの諸洞があり,上下左右に桟道を築いて往来できるようになっている。5世紀に開創との説もあるが,現存のものでは,北魏の6世紀の塑像が最も古く,竜門様式の影響が濃い。隋前後より,独自のふくらみのある作風となり,唐代には第13窟の摩崖三尊像のような大像もつくられた。壁画は仏説法図・仏伝図などが描かれ,西域風なものから中国風な様式へと展開をみせている。