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●白氏文集 はくしもんじゅう

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 漢詩文集。作者は唐の白居易。字は白楽天。『白氏長慶集』ともいい,わが国において平安時代以来「文集」といわれ,尊ばれた。わが国への渡来の時期は嵯峨天皇のころといわれている。穆宗の824年(長慶4),元シン※注1※が白楽天の文を収集し,これを50巻とし,序をつくりここに『白氏長慶集』ができ上がった。さらに,842,845年に『後集』ができ,著者の自記により,もとは75巻,3,840首の詩文を有したものであったという。現存本は71巻である。1618年(元和4),那波道圓が古活字本として刊行し,さらに1658年(万治1),立野春節によって校訂,訓点が加えられ,文政年間にも,さらに改版されたものなどがある。これを通行本と呼んでいる。旧蔵の金澤文庫本は仁明天皇のころ,僧恵蕚(えがく)の帰朝により伝来したもので恵蕚自身の執筆と唐人に依嘱執筆せしめたものとに分けられる。現存の71巻本のほか,廬山東林寺本(60巻)・東都聖善本(65巻)・蘇州南禅院本(67巻)などが存したことは明らかであり,金澤文庫旧蔵本は67巻であったといわれている。金澤文庫本は1231〜1233(寛喜3〜貞永2)までに京都において転写されたことが奥書によりわかる。

〔参考文献〕金子彦二郎『平安時代文学と白氏文集』1948,講談社

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