●ハーキム
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ファーティマ朝第6代目のカリフ(在位996〜1021),ファーティマ朝のカイロ遷都後第3代目のカリフである。11歳のときに父アル=アズィーズを継いだ。この時期はファーティマ朝の安定期であった。ハーキムは,奇行の人・残虐な人・イスマーイール派の熱狂的信者として有名で,キリスト教徒,ユダヤ教徒を徹底的に差別・迫害した。同時に,極端な優しさもみせた。この極端と極端を合わせもつ性格はその政策にも現れ,多くの敵をつくった。そして,1021年2月13日深夜,一人ロバに乗って,ムカッタムの丘に向かったまま姿を消した。暗殺されたという説もある。一部の人々は,この消えたカリフを神格化し,ドゥルーズ派となった。また,ハーキムは天文学を愛した人としても高名である。現存はしないが,カイロの南方シャラフの丘の上に天文台(アル=ラサド)を建設し,「アル=ハーキムの天文表」を後世に残した。