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●ハイヤ節 ハイヤぶし

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「ハイヤ節」は,〈ハイヤハイヤで今朝出た(出した)船は何処の港へサーマ着いた(入れた)やら〉の歌詞の歌い出し文句をとったもので,“ハイヤ”は南風の“ハエの風”のことである。この歌詞の生まれた熊本県牛深市牛深町は,天草下島の最南端にある帆船の寄港地である。その帆船の船乗り相手の一夜妻ともいうべき“新銀取り”の女たちが,酒席での酒盛り唄として歌い出した「牛深ハイヤ節」が,その始まりである。ただ,曲は新潟県下の「越後甚句」らしく,その一種の替え唄と考えられる。その「牛深ハイヤ節」が,九州西海岸を航行し,関門海峡経由で大阪入りする帆船によって,瀬戸内海へ持ち込まれた。さらに西廻り航路にのって,大阪から北海道行きの千石船によって,さらに広まった。その間,越後では“おけさ”の歌詞と結びついて,今日の種々の“おけさ”までを生んでいる。