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●誹風柳多留 はいふうやなぎだる

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 1765年(明和2)5月,下谷竹町の書肆星運堂花屋久次郎方から,最初の川柳集として出版されたのが初篇で,編者は呉陵軒可有。川柳評万句合のなかから〈一句にて句意のわかり安きを挙て一帖と〉したもので,初篇より1791年(寛政3)までの24篇が初代川柳評によるもので,1838年(天保9)まで167篇が刊行されたが,文芸の面では,初代川柳評の句が群を抜いて優れている。とくに初篇の冒頭の句は,〈にぎやかなことにぎやかなこと〉という前句につけられたもので〈五番目は同じ作でも江戸産れ〉という句で,この句は1751年(宝暦7)8月25日開きの勝句13句のなかから選ばれているが,可有がこれを初篇の第1句目に据えたところに,江戸の繁栄を誇る江戸っ子の心意気と,六阿弥陀詣という江戸民衆の行動文化の普及を示すものである。

〔参考文献〕杉本長重校注「川柳集」『川柳狂歌集』日本古典文学大系57,1958,岩波書店

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