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●牌符 はいふ

アジア 中華人民共和国 AD 

 符牌ともいう。中国の各時代に行われた,出陣・貿易・城門出入など各種の証明物件の総称。それぞれ,銅・金・銀・竹・木・絹・紙などの材料がある。その起源は古く周代にさかのぼるといわれるが,漢代には4種の符信が現れた。すなわち,銅製虎形の銅虎符,竹製の竹使符,木製の木伝信,帛製の繻符である。その後,唐代になって牌符の制も整備されるにいたり,銅魚符,伝符(伝信符),隋身魚符,木契(木魚符),旌節があった。やがて,モンゴル帝国時代及び元代には,その広大な領土を連絡するため,駅伝が最も完備したのに伴って,チンギス=ハン(太祖)のとき金虎符(牌),金符,銀符の3種があった。これらの牌面には漢字,あるいはウイグル字,パスパ字で駅伝利用の自由を保証した文字があり,牌をもつ旅行者は,それぞれ駅舎で駅馬,飲食物,飼料など旅行に必要ないっさいの物資が徴発された。また,牌は使臣,軍官,ときに民官に授与され,使命が終わると返納させられたが,世襲軍官のみは世襲佩用が認められた。その後,上記3種の牌のほかに,海青符(牌),円符,駅券が出されたが,この時代の符はすべて割符で竹牌である。ついで,明清時代にも牌符の制は行われたが,その種類は前代のものとあまり変わらなかった。なお,明代に日本の遣明船に与えた勘合符は,明が貿易統制のために用いた割符である。